遊記と私

「西遊記」といえば皆さんご承知のはず。

はい、三蔵法師とか出てくるやつですね。
アレ実はシリーズ物の中の一つで、「西遊記」の他に「東遊記」「北遊記」「南遊記」があります。 全部ひっくるめて「四遊記」と呼ばれているようです。

ようですと申しましたとおり、ぶっちゃけ私「東遊記」以外詳しく知らないのよ。
おいおいメジャーな「西遊記」の方を知っとけよって話ですけど。
ちゃんと読み見直すつもりなんですよ、いずれ。
とにかく天邪鬼且つ、マイナーフェチな私は、まず「東遊記」のレアさに魅かれたのです。
ってかレアすぎてさ……、さいたま市のどの図書館にもおいてないんだよ!
絶版ものだしww余計気になってまうやろーー!

で、ついにAmazonでそれを入手。
さらっと書きましたが、これも骨が折れる話です。
幾ら検索しても出てこなくって、古い書店探し回ったりしてね。
諦めかけていた時にAmazonがやってくれました。この期を逃したら、もうお目にかかることは出来ないんじゃないかと、思わず買ってしまったんです。
ネットで探しても出てこないとか……ホント、この本が生まれて初めてだった。

「西遊記」と違って、他の三つはある出版社でしか出ていません。
日本で唯一「四遊記」をシリーズとして出したのは、「エリート出版」という出版社さん。

「東遊記」についてネットで下調べしていた時、
数々のサイト様で、このシリーズの迷訳ぶりがマニアの心を揺さぶると話題になってたので、
いろんな意味で届くのを超楽しみにしていたわけです。

届いた物がこちら。

東遊記 訳:竹下ひろみ エリート出版

うわwwうさん臭っwww

いやほんとに、
見て下さいよこの帯

本の帯

表面から漂う香ばしさが半端じゃないwこれはどう見てもツッコミ待ちですよね?
そんなこと思いながら表紙を開いた、カバー折の殺し文句。

中国の東遊記の日本語版あなたに!!
次は南遊記・西遊記・北遊記 続々連続版。

これを読めば・知れば・・・心は?

信ずれば救われる、行すれば悩み多く
泥棒にも手下はいる、人間魔の術は?
神佛如何に生きさせるか、生きるか?

言葉の壁というのをしみじみ実感した。
心が痛いわ~。

遊記の内容

割と普通です。
……いや、別にめんどくさくなったわけじゃなくて、本当。
まあ普通と言っても、表面のインパクトに比べての話です。

誰かさんが色ボケになってたり、下界の戦争引っ掻き回したり、
挙句皆に責められて地面に頭こすり付けて土下座かましたりとか、
個人的な笑い所は沢山ありましたw

あとこの本の面白い所は、いきなり話に入るわけではなく、口絵を数頁とっている所。

登場人物のイラストやら、中国歴史物の本からそのまま取ってきたような挿絵がいくつか雑多に載ってました。多分ビジュアルを挟むことで、日本人にも物語をイメージしやすくしようという配慮なんだろうか。

うん、それはいいと思う。
引っかかる点は、
編集のやる気のなさだけ。

あともう一つ。日本人にも分かりやすくという配慮からか、それとも単にページ稼ぎなのか、
最後に本の内容を漫画にしたものが載っていました。

それがまた酷い、日本語が。
私も人のこと言えないけど、写植くらいはしっかりやろうよ。
セリフ色々抜けてるよ。

絵と文章のミスマッチが絶妙。シュールすぎて笑うしかないだろって感じです。
そう言っても、これ読んでる皆様には全然伝わらないだろうよ。
面白すぎて全画像うPしたいけど、ごめんなさい。
それやったらさすがに訴えられるような気がする。どうにかしてこの笑い所を伝えられないだろうかと私も色々考えました。そして、まだ答えが出せていません。
どうしたらいいですか?(聞くのかよ)

2011/01/30 ブログ記事にて

  1. Home
  2. 東遊記About
  3. 東遊記との出会い

ロゴ

天界のとある「禁」を犯してしまい、
下界に追放されてしまった一人の天才笛吹き。
水面下で起こる驚天動地の事変に巻き込まれながらも、
幼い兄妹をお供に連れて「人探し」の旅を続けていた。

この物語は仮想中華をテーマとしたファンタジーです。
「東遊記」のオマージュ要素を含みます。
史実との関連性は全くありません。
引用された実在の名前も、物語では設定が異なります。
実際の「東遊記(エリート出版社)」や八仙については、
「東遊記About」をご覧ください。

● 本編(朔月と笛吹き)
序章「うさ耳美少女誕生秘話」
一話「ハロゥワーク」本文32p
二話「天才天子穆王」本文33p
三話「嵐の前の静かな笛」本文35p
四話「舞萩の言祝」本文46p
五話「藍采和師父」本文32p
六話「豊邑の崖」本文37p
七話「地竺の国の美美」サンプル26p
八話「意に染まぬ婚姻」サンプル12p